日本とヨーロッパのまちなみがよく比べられます。中世から続いている歴史と文化を継承している美しいまちなみ、経済発展と不動産バブルの結果古い建物は壊されそれぞれ好き勝手に出来上がった雑然としたまちなみ。どうしてこんなに違ってきてしまったのでしょうか。素敵な街は、そこに住む人たちが自分の街が好きで、歴史と文化を大切にし後世につなげて行こうとする思いが美しい街を作り上げているのでしょう。そのためにフランスでは非常に厳しい法律により建物の高さ、デザイン、素材から色にいたるまで事細かに決められています。農村の景色も商業看板や道路の標識まで規制されているそうです。そして美しい景観が保たれているのですね。平成16年6月に日本でも景観法という法律ができ、市町村や県などが看板や建物を規制できるようになりました。まだ少し時間はかかりそうですが私たちの住んでいる街も早く決まりができてきれいなまちなみができるとよいですね。
しかし、規制されなければきれいな街ができないのでしょうか?そんなことはありませんね。一生懸命自分のできることをやっている方がたくさんいます。古い家でもガーデニングできれいに見せたり、表札やポストを工夫したり、何でも植えればよいと言うわけではありませんが、木を1本植えるだけで建物の表情が大きく変わるのをたくさん見てきました。外壁の塗り替えをする場合に、ついつい建物のことだけを考えてしまいますが、周囲の景観との調和やガーデニングとの相性など、周りに目を向けてみるともしかしたら選ぶ色も違ってくるかもしれません。まちなみになる家とは、あまり目立ちすぎずその場所にあった家なのかもしれませんね。そうすると玄関アプローチのガーデニングのお花たちがきれいに見えます。一軒一軒のそうした人たちの取り組みがきれいなまちなみをつくっていくんですね。本当は法律や規制で縛られるからではなく、一人ひとりの思いからきれいなまちなみが生まれて行けば素敵な街になるのでしょう。
●オーガニックスタジオ株式会社 代表取締役 三牧省吾 |